今回は、2022年11月にリリースされた、軽バンを自分好みにカスタマイズできる車用内装キット「VAN DE BOOM(バンデブー)」をご紹介します。
車中泊やバンライフに興味はあるけれど、キャンピングカーの購入はハードルが高い。DIYの経験はなくても自分スタイルの内装を作りたい。子どもや孫と一緒に特別な思い出を作りたい!そんなみなさんの希望をかなえる方法のひとつになるはず。
車中泊だけでなく、キャンプや釣りなどアウトドアにもぴったりなキット「VAN DE BOOM(バンデブー)」。キットの発案者である株式会社IDOM(イドム)の伊藤駿さんに、キットへ込めた想いや開発秘話を伺いました。
伊藤さん)株式会社IDOMはあらゆるお客様に安心安全で豊かなカーライフをお過ごしいただけるよう、お車のご提案のみならず、愛車と共に充実した時間をお過ごしいただけるような商品・サービスの開発に邁進しています。
「VAN DE BOOM(バンデブー)」は社内の新事業コンペがきっかけで誕生しました。世の中の需要としてDIY・キャンピングカー・キャンプなどのアウトドアの盛り上がりがあったことと、自身の趣味のソロキャンプをかけ合わせた「あったらいいな」を形にしたキットです。
キャンピングカーを持ちたいけれど、ハイエースなどの大きな車両は駐車スペースの確保が大変。一方で、サイズを抑えた車両でも完成品(キャンピングカー仕様)を手に入れようとすると、軽バンやワゴンタイプは中古車でも費用がかかる。
またDIYすることで価格を抑えようとしても、なかなか自分の思い通りのものを設計して作るのは難しい。そんな時、ベースとなるキットがあればいいなと考え「自分で作るキャンピングカー」をコンセプトに誕生しました。
伊藤さん)はい、「VAN DE BOOM(バンデブー)」は自分の好みにアレンジしやすいように、「プラモデルキット」と「パイプキット」の2種類があります。どちらも軽バンの内装キットです。
イレクターパイプを利用した「パイプキット」は、伸縮性のあるイレクターパイプと板で床をフラットにすることができるキット。イレクターパイプが長さ別に切られた状態で届くので、簡単に組み立てることができます。
もう一方は、木材でできた「プラモデルキット」。こちらはスズキのエブリイワゴン(DA64W)に適合しています。
床のみや棚のみ・床と棚のフルセットなどから選ぶことができ、床だけでなくさらにカスタムしたい人向けの製品となっています。
木材は2種類あり、穴あけなど加工作業がしやすくご自身での塗装などを想定したスタンダードキットと、キャンピングカーの内装として使用されている木材を使ったプレミアムキットから選択が可能です。
「プラモデルキット」は1枚の木材に部品の形に合わせて切り込みが入っているので、つなぎ目をのこぎりで切ってから部品を組み立てると、内装ができあがります。
設置にドライバーなどの工具は不要で、組み立て時間は約1時間くらい。慣れると組み立ては30分以内、取り外しは10分程度でできるようになりますよ。
また座席は取り外さずに設置ができます。座席との調整用の箱が左右2つあり、いくつかある収納箱と組み合わせて机や椅子として車外に出して使うことができるようになっています。
行きは4人で乗車し、到着後は後部座席を倒してフラットにすることも可能です。
3人乗りの形にセットした状態。乗車人数によってアレンジ可能
伊藤さん)キットを基本に、自分好みに変えていけることが魅力のひとつです。私たちが提供するのは完成品ではなくあくまでも土台。土台が完成したらそこからは作る人がカスタマイズできるような余白を持った商品にしたいと思い、いまの形にたどり着きました。
それと、内装を作る過程も大切にしています。キャンプでも少しの難しさがあることで達成感を感じられる。このキットも基本の形は比較的簡単に作れるのですが、簡単すぎると作業になり記憶に残りづらい。そこで少し難しさを残したキットになっているんです。
だからこそ、できあがったキットや車に愛着が湧く、そんな体験をしてもらえるキットになっています。
キットの開発にはキャンピングカービルダー・販売をしている株式会社Dream Driveに協力してもらって、キャンピングカー販売店ならではの経験を聞きながら互いにアイデアを出し合って作っていきました。
伊藤さん)そうですね。皆さんのいろんなカスタマイズが見れたらいいなと思っています。
例えば、プラモデル型の後ろのアーチ部分は部品を固定するためにあるのですが、穴を開けて釣竿を収納したり、ライトを巻きつけて装飾を楽しんだりすることもできます。他にもネットを貼って荷物置き場にしたり。加工しやすい木材を使っているので、好きに遊んでもらいたいですね。
人の数だけキャンプのスタイルがありますよね。クルマも同じで、人や場面によった使い方があります。
子供が増えるなど人数の問題では、クルマを買い換えたり増やすという選択肢もあります。私は家族で移動するとき・キャンプでの食事・車中泊のとき・リモートワークをするときなど、シーンごとにいま持っているクルマを最適化することができたらいいなと思っています。
このキットはクルマに固定しないので、組み立てたあとも取り外しが簡単にできます。最初は時間がかかるかもしれませんが、ぜひシーンに合わせてクルマをアレンジしてもらえると嬉しいです。
伊藤さん)最初はキャンピングカーに憧れる若い人たちに手軽に取り入れてもらえたらと思っていたのですが、展示会では子どもがいる40代ぐらいの方から多くの反応をいただいています。
訪れた方は、キットをみて「ちょっと難しいけど面白いね。」と言ってくれます。私たちの意図した「作る部分」に興味を持ってもらっていて、嬉しい反応でした。
伊藤さん)事前予約されたお客さんから「実際に使うのは数年かもしれない。でも一緒に作って、子供と遊びに行った思い出はとっても貴重だと思う。」と言ってもらいました。
記憶に残る思い出を作るお手伝いを「VAN DE BOOM(バンデブー)」でできると思うと、試行錯誤して作ってこられてよかったと思います。いままで活動してきて一番嬉しい言葉でしたね。
ぜひお子さん・お孫さんと一緒にキットを作って、いろんな場所へ行って思い出を作ってきてほしいです。
キットを作るところから無限の楽しみがある「VAN DE BOOM(バンデブー)」。
キットを組み立てる自由なスペースがない方には、CarstayステーションやMobi Lab.がおすすめです。Carstayステーションには、キャンプ場や広いスペースを持ったスポットもあります。
組み立てて、車中泊をして、キットを使って食事・・・など、思い出の幅が大きく広がりそうですね。(※キットの作成をされる際は事前に使用の可否をご確認ください。)
<DIYができるCarstayステーション>
今回はIDOMさんの「「VAN DE BOOM(バンデブー)」をご紹介しました。
中古車販売を中心とする会社が挑んだ内装キット。これから、自分仕様にカスタマイズされた「VAN DE BOOM(バンデブー)」をみる機会が増えてくるかもしれません。
外でのDIYがしやすい春に向けて、内装を作るところから始める車中泊旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか?
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