東京出身、箱根移住歴6年のフリーランスライター・カメラマン。複数のWebメディアにて料理・生活・バンライフ・アウトドア等の記事を執筆中。 夫婦でデザイン・DIYしたバンで「休日バンライフ」(車中泊)を日常的に楽しんでいます。
気温が上がり過ごしやすくなるこれからの季節は、おでかけする機会も増えますよね。春から夏にかけて「初めての車中泊に挑戦してみよう」という方も多いのではないでしょうか。
宿泊費の節約や長距離移動に伴う仮眠、旅の自由さのアップなど、車中泊をする目的はいろいろあると思います。気軽にでかけることができ、メリットの多い車中泊ですが、実際に行う場合にはルールやマナーを守ることがとても大切なポイントとなります。
今回は、車中泊をする際に知っておきたいルールとマナーについてまとめてみました。
これから車中泊デビューするという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
ここ数年、車中泊の人気が高まっています。側からみると「自由に寝泊まりしているだけ」のように見えるかもしれませんが、実は車中泊にもルールやマナーがあるんです。
ルールやマナーを知らずに車中泊をしてしまうと、周囲に迷惑をかけてしまったり、トラブルに巻き込まれてしまうことにつながります。
事前にしっかりとルールやマナーをチェックしてから、車中泊にでかけるようにしましょう。
「車中泊」と聞くと、道の駅や高速道路上にあるサービスエリア、パーキングエリアを思い浮かべるかたも多いと思います。確かに夜間に道の駅やサービスエリアに立ち寄ると、カーテンやサンシェードで目隠しをして車中泊をしているクルマを多く見かけますよね。
しかし、道の駅やサービスエリアは仮眠など短時間の利用は想定されているものの、長時間の滞在が必要となる「車中泊」自体は公式に許可されていないのです。
では、実際の車中泊時には、どのような場所を利用すればよいのでしょうか。
車中泊の人気の上昇に伴い、CarstayステーションやRVパークといった車中泊スポットの数も少しずつ増えてきています。これらのスポットは有料ですが、2000〜3000円とお安い価格帯のスポットもかなりあり、トイレやシャワー、外部電源やWi-Fiなどの設備が完備されている場所が多いのが特徴です。
また、クルマの寝泊まりがOKとなっているオートキャンプ場の利用もおすすめ。オートキャンプ場なら、屋外にテーブルやチェアを出してくつろいだり、バーベキューや焚き火をすることもできます。
スポットごとに個別のルールもありますが、予約の際やチェックイン時に詳しく説明があるのも初心者には嬉しいポイント。わからないことも質問すれば答えてもらえるので、安心して車中泊をすることができますよ。
以下では「車中泊の際に守りたいルールとマナー」を6つご紹介します。
「はじめての車中泊でほかの利用者とトラブルになった」ということにならないよう、事前にチェックしておきましょう。
暖房・冷房を使用するために、車中泊中もクルマのエンジンをかけたままにしているクルマを見かけることがあります。しかし、車中泊の際のアイドリングは基本的に禁止となっているため、緊急時以外はエンジンを切っておくのがマナーです。
環境への配慮という理由もありますが、あたりが静まる深夜のアイドリング音は、想像以上に周囲へ響いてしまいます。同じ場所で車中泊をしている人や周辺に住んでいる人への配慮として、車中泊をする際はエンジンを切るようにします。
事前に暑さ対策・寒さ対策をしっかりとしておくことで、エンジンを切った車内でも快適に過ごすことが可能になります。必要なアイテムを揃ると、エンジン無しでも問題なく過ごせるようになります。
ただし、真夏の炎天下や雪が降る中での車中泊などでは、エンジンを切ることで命に関わる場合も想定されます。無理に我慢をせず、状況にあわせて適切な判断をしましょう。
高速道路のサービスエリア・パーキングエリアや道の駅の駐車場には、「大型車専用の駐車レーン」があります。大型のキャンピングカーなどは駐車OKとなっているようですが、このスペースに一般車両を駐車するのはルール違反。
大型車レーンに一般車両が停まっているのを何度か見かけたことがありますが、トラックやバスなどの大型車両が停車できなくなり、他のクルマの通行を妨げる原因にもなります。トラブルを避けるためにも、大型のキャンピングカー以外は利用を控えるようにしましょう。
また、大型車レーンと同様に、車いすスペースに車いすを使用していないかたが駐車することもルール違反となります。必要なときに必要な方が使えない状態となってしまうため、緊急時以外の使用は控えましょう。
車中泊をする際に特に気をつけたいのが、音に関するマナーです。駐車場やキャンプ場などで深夜まで騒いでいると、周囲に迷惑がかかります。たとえ車内であっても、大音量で音楽をかけたり、大きな声でおしゃべりをしていると、思った以上に音が外に漏れているんです。
遅くとも夜12時には就寝するか、小さめの音量で車内時間を楽しむようにするのが周囲への配慮ですね。
またドアの開け閉めの音も、車中泊の際に気をつけたいポイントのひとつです。実際に車中泊をしていると、周囲のクルマのドアの開け閉めの音で目が覚めることがよくあります。
ドアの開け閉めは最低限に控える、できるだけ大きな音が出ないように開け閉めするなど、常に他の利用者への配慮を忘れないようにしましょう。
車中泊を行う際には灯りの問題にも注意が必要です。
LEDランタンなど、小型であってもかなり明るさのある照明器具がたくさんあります。深夜は屋外にはランタン等を出さない、周囲に迷惑がかからない程度の明るさで使う、早めに消灯するなど他の人に配慮した適切な使用を心がけてください。
また、オートキャンプ場などでは、エンジン音やヘッドライトの灯り、安全面の問題から、深夜のクルマの移動を禁止している場合もあります。
車中泊をしている施設ごとにルールが異なる場合も多いため、事前に確認しておくと安心です。
車中泊時に出るゴミは、自宅に持ち帰るのが基本的なルールです。車中泊にはゴミ袋を持参し、密封するなどして自宅に持ち帰るようにしましょう。
一部のキャンプ場やCarstayステーションなどの車中泊スポットでは、有料でごみを捨てることが可能になっている場所もあります。その際には、ゴミの捨て方を確認し、許可された場所・方法で捨てるのがマナーです。
車内で調理をしたり、食事をした際に使った調理器具や食器類。これらを洗う際には、炊事場や流しなど許可された場所で行う必要があります。
炊事場や流しがあるキャンプ場や車中泊スポットなどでは、食器洗いが許可されているため大きな問題はありません。問題は、炊事場や流しのない車中泊スポット。食器を洗う場所がないからといって、トイレの手洗い場や洗面所で食器を洗うのはルール違反となります。
トイレの手洗い場や洗面所は、手や顔を洗ったり、歯磨きをする以外の使用は基本的にNGです。
食器を洗うための設備がない車中泊スポットを利用する場合は、食器が汚れないようにラップをしてから使用したり、ウエットティッシュで汚れを拭き取るなど、洗い物を出さない工夫をしましょう。
また、筆者が車中泊をする際、トイレの手洗い場で衣類の手洗いをしている場面に遭遇したことが何度かあります。手洗い場での洗濯行為もマナー違反。許可された場所でのみ行いましょう。
今回は、車中泊をする際に知っておきたいルールとマナーについてご紹介しました。
車中泊時のマナー違反行為などはテレビでも放映されるなど、問題視されることが多いのが現実。マナー違反が理由となり、閉鎖されるキャンプ場や車中泊スポットもあるようです。
これからも多くの方は長く車中泊を楽しめるよう、筆者もルールとマナーを守りながら車中泊を続けていきたいと思います。
東京出身、箱根移住歴6年のフリーランスライター・カメラマン。複数のWebメディアにて料理・生活・バンライフ・アウトドア等の記事を執筆中。 夫婦でデザイン・DIYしたバンで「休日バンライフ」(車中泊)を日常的に楽しんでいます。