トヨタ・ハイエースで田舎旅。車旅で見えた新しいバックパッカーの姿| 中川生馬
トヨタ・ハイエースで田舎旅。車旅で見えた新しいバックパッカーの姿| 中川生馬

トヨタ・ハイエースで田舎旅。車旅で見えた新しいバックパッカーの姿| 中川生馬

初心者バンライファーです!

VANLIFERS特集では、車で生活する次世代のライフスタイル「VANLIFE(バンライフ)」を送る、素敵な方々をご紹介します。今回は、「田舎バックパッカー」こと、能登を中心に車旅をしながら生きる中川生馬(なかがわ・いくま)さんに、その魅力を伺いました!

みんなと同じレールを歩むことに違和感を覚えて始めたバックパッカー

中川さんのバンライフ歴とそのキッカケを教えて下さい

私が車中泊を始めたのは2012年5月からですね。もともと、私は東京で約10年間会社員をしていました。仕事自体は面白く、これまでの会社ではあらゆる経験ができたので、会社生活は楽しかったのですが、毎日早朝に起きて、満員電車に乗って、深夜まで働いて、そして満員電車に乗って帰る、起きて会社に出勤する…という会社が中心となっていたライフスタイルに対して、“自分の人生、本当にこのままでいいのか?”という気持ちが年々自分の中で強くなっていくのを感じていました。



たぶん、学生時代をアメリカ・オレゴン州という多様性溢れる環境で過ごしたこともあって、みんなと同じレールの上を歩くことに違和感を覚えたんだと思います。そこで思い切って、その違和感を解消するために、2010年10月から都会での会社生活を離れて、夫婦で、“聞いたことがない”田舎を目的地にし、バックパッカー旅に出ました。


ご夫婦で旅に出るなんてすごい決断ですね…! その頃からよく車には乗っていたのですか?

いや、当時日本で免許持っていなかったんですよ(笑)。なので、移動は夜行バスと鈍行列車と自分の足。かなり本格的なバックパッカーをやってまして、寝袋・テント・炊事道具・衣類・モバイルPC・カメラなどを入れたバックパックを担いで田舎を旅してました。1日30kmくらい歩いた日もありますね。毎日、日が落ちて来たらテントを張れる場所を探して寝ていました。当時はテントが“家”でした。行き先は、学生時代に配布される帝国書院の地図帳を広げて、なるべく自分が聞いたことがないような場所へ向かっていました。そこにどんな秘境が眠っているのか、そこでどんな人が、どんな風に暮らしているのか、そんな好奇心を未知の世界にぶつけたかったんです。


かなりガチなバックパッカー旅ですね。ハイエースとの出会いはその後でしょうか?

そうそう。そんな感じで日本中の田舎を旅して回っていたとき、熊本県天草市の道の駅で、ハイエースで車旅をしながら暮らしている人に出会ったんです。もともと、ヒッピーのように移動しながら暮らすということに憧れていたので、ビビッときて。そこで、その方にお願いして、10日くらい同行し、“密着取材”させて頂いて、車中泊の旅を体験させてもらいました。その時、確信したんです。この車があれば、移動も宿泊も今までより自由かつ快適に出来る、さらに車で仕事が出来れば、理想としていた“移動型の定住スタイル”が出来るかもしれないって。そして気づいたら、ハイエースをベース車にしたアネックス社の「ファミリーワゴンC」を購入することを決めていました。



車と出会い始まったバンライフ、仕事との両立

素敵な出会いから車生活が始まったんですね。でも、最初は苦労しませんでしたか?

全然ないです、というか、今までのテント旅に比べたら随分楽になりましたし、かなりグレードアップしました(笑)。移動や宿泊もより快適になりましたが、何より電源が確保出来るというのが大きかったですね。250Wのソーラーと、蓄電池も積んでいますし。あと、天候に左右されずに目的地へ辿り着けるようになったので、車じゃないと行けないような場所にも自由にアクセス出来るようになりました。特に、北海道は感動しましたね。文字通り、日本の別世界だなあと思います。知床ではヒグマやエゾシカが目の前に現れたり、羅臼のオホーツク海ではシャチやマッコウクジラを実際に見て、写真を撮ることができて、本当に感動しました。"ああ、日本ってこんなに広かったんだ"、みたいな。率直にそう感じました。


まさに文字通り、日本全国を旅するように暮らされていたんですね。ちなみに、その間のお仕事はどうされていたんですか?

会社員時代の広報の経験を活かして、ずっと車旅をしながら“ブロガー”をやっていました。当時から、“田舎への旅とライフスタイル”をテーマにした「田舎バックパッカーブログ」というサイトの運営がメインでしたね。また、旅を通じて出会った、“葉っぱ”ビジネスで有名な徳島県上勝町の方々にご縁を頂き、地域活性や広報の仕事をお手伝いさせて頂きました。上勝町には「剣山スーパー林道」という日本最長88kmの砂利道の林道があるんですけど、そこの紅葉が息を飲むほど美しいので、特に秋シーズンはオススメですよ。あ、ちなみに、もちろん仕事場はハイエースです。車の中に専用のデスクを設置しワークスペースを作ったので、移動しながら仕事も出来て便利ですね。気分転換によく海辺で仕事をするとかなり捗ります。



バンライフから移住を決意

徳島県でもVANLIFEをされてたんですね。その後、能登へ移住されたんですか?

はい、2013年5月に移住しました。その頃、2010年10月から始めた田舎旅の移動距離は35000kmにもなっていました。文字通り、日本全国を旅していたのですが、石川県穴水町を訪れた際に出会ったある方がいて。能登での『「田舎暮らし」とはなんぞや?』を教えてくれたり、地域をご案内頂いたり、美味しいご飯をご馳走頂いたり、素敵な地域の方々と繋いで下さったり、仕事をいただいたりと、もう本当によくしていただいたんです。旅の最中にも気にかけて連絡を下さったので、きっと僕の中で特別な場所になっていたんだと思います。穴水町の中でも、岩車という、圧迫感のない低い山と、湖のように穏やかな海に面していて、スペース感があり、半自給自足生活ができる農村漁村の自然環境も気に入りました。最終的に“この人たちと一緒に暮らしてみたい”という気持ちが強まり、岩車への移住を決意しました


旅での出会いがキッカケだったのですね。現在、中川さんは能登でどんな活動をされているんですか?

移住して5年くらい経つんですけど、今では東京や田舎のITベンチャーの広報支援、ライター、日本語と英語のホームページ制作などを中心に、とにかく自身のあらゆるスキルをフル活用するフリーランスとして幅広く仕事を行っています。また、旅行者向けに、温かい穴水町の人々と交流しながら、里山里海を堪能できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」を始めました(Carstayから予約できます!)。例えば、地元の漁師さんと一緒に船釣りや素潜りを体験、牡蠣の水揚げ体験をして、その日採って来たものでBBQをするような自給自足が体感できる体験を提供しています。今では海外の方にも大変人気がありますね。



また、「白米千枚田」をはじめ、「桶滝」や「堂ヶ崎」などの奥能登のドライブスポットも、ハイエースで案内すると大変喜ばれます。これからも、車旅生活を通じて、多くの地域や旅行者と関わっていきたいと思っていますね。最近では娘とのVANLIFEにハマり始めています!


秘密基地でワクワクするような体験をしてほしい!

まさに「一生、旅人」というコピーが似合う、中川さんらしい素敵なライフスタイルですね。最後に、そんな新しい旅・暮らし“VANLIFE” に興味を持つ読者のみなさまにメッセージをお願いします!

若い人ほどVANLIFEはハマると思いますよ。だって、今の若い人たちリモートワークに慣れてそうだし、あとマンションとか時計とか贅沢品を買ったりしないじゃないですか。でも、常に何か刺激は求めている。なので、毎日秘密基地でワクワクするような、こんな面白いクルマ旅ライフスタイルに投資してみる人が増えてくると思うなぁ。車中泊出来る場所はCarstayで探して、一緒に田舎旅しましょう!能登でお待ちしてますよ!

お話を伺った方:中川生馬(なかがわ・いくま)さんプロフィール

能登での移住生活/田舎暮らし、国内外の田舎旅スポットやライフスタイルを、バックパッカー×クルマ旅をしながら発信。


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