今から約1年半前にインタビューさせていただいた、自作キャンピングカーでの日本一周を達成したノスケさん。車両を32万円で購入し、DIYした日産・キャラバンE25の「ニーカーちゃん」でバンライフする様子をSNSで発信をされています。
現在はCarstay公式アンバサダーとして活動しながら、沖縄県で夢の自作キャンピングカーレンタルを実現するというプロジェクトを立ちあげ、クラウドファンディングに挑戦中です。
夢だったバンライフを始めてから、どんな変化があったのか。日本一周を通じて得た経験や感じたこと、現在挑戦しているプロジェクトについて話を伺いました。
▼前回のインタビュー記事はこちら
工場勤務を辞めて2年間、日本一周旅の発信を通して、たくさんの方が応援してくださる一方で「日本一周をする意味がない」などと言われたこともありました。
コロナで旅を中断したり、彼女と別れたり、一人旅が辛い時期もありましたが、日本一周達成という夢を叶えられたことは嬉しかったです。
静岡から出発し、1年2か月で約5万km走りました。この距離はなんと、地球一周(約4万km) 以上なんですよね。我ながらよく走ったなと思います(笑)
これまで僕の旅を応援してくださった方々、旅を通して出会った方々には本当に感謝しています。
工場勤務を辞めて、当時乗っていた車を売って100万円を手にしました。そのお金でカメラと45万円のクルマを購入し、自作キャンピングカーを制作して、残った金額は30万円。仕事はなく、唯一あったのはYouTubeの広告収入1万円のみ。崖っぷちの状態で旅を始めました。
最初は、毎月の収入がなく不安でしたが、3か月くらいしたら吹っ切れて「何とかしてやろう」という気持ちに切り替わりました。
「月10万円稼ぐ」を目標に立て、フリーランスの人やバンライファーに会いに行き、バンライフをしながら生計を立てる方法やマインドを教わりました。
それから、別のカメラを購入し映像の勉強をしたり、YouTubeをがんばったり、とにかくいろいろなことに挑戦し自分にできる稼ぎ方を模索しました。
フリーランスで月10万円稼げるようになるには8か月かかりましたが、今では出張カメラマン、TikTok運用代行、Webライター、SNS案件、コミュニティの運用などの仕事をしてリモートワークで稼げるようになりました。
忘れられない絶景は北海道の「知床半島」です。壮大な自然の景色や、野生動物をたくさん見ることができて、感動しました。
特に印象に残っているのはカムイワッカの湯周辺を運転していた時に、野生のヒグマ2頭に遭遇したことです。なかなか見ることのできない光景なので、驚きました!
一番はやっぱり出会いですね。
人生をポケモンと例えると、自分が住んでる町がマサラタウン。最初の町を出て、ポケモンはチャンピオンを目指す過程でたくさんのポケモンと人に出会うじゃないですか。
主人公は何度も負けたりするけど、トレーナーやポケモンと戦いどんどん強くなり、自分の中の価値観も広がると思うんです。だから旅はポケモンと同じで、いろんな人に出会うことで新しい生き方や価値観を知ることができ自分を成長させてくれると感じています。
そんな風に旅を通して、人生を変えるような素敵な出会いに巡り合えたことは、日本一周してよかったと思う一番の理由ですね。
そうですね。今ではありがたいことに、日本各地でプロモーション動画やウェディング撮影などのお仕事をいただいたり、海外でのお仕事をいただくことも増えてきました。
また、沖縄でキャンピングカーを製作するプロジェクトも進めているので、本州と沖縄を行き来することも多いです。
工場勤務を辞めて、自分の気持ちに正直にやりたいことをやり続けてきた結果、今、フリーランスとして仕事をいただきながら旅をしながら生きることができるようになったことは、本当によかったです。
「トビタテ」という、全国の旅好き・ノマドワーカーが総勢60名以上集まるコミュニティの運営をしています。
Z世代を中心に、旅をしたい・旅をしながら仕事をしたい人が集まったオンライン・オフラインでの交流会や、合宿・旅ツアーの開催、インフルエンサーなどによる講座の実施などを行っています。
近々Carstayのキャンピングカーをレンタルして、コミュニティのメンバーとバンライフ旅を行う予定です!
コミュニティメンバーにも、バンライフの魅力を伝えていきたいと思っています。
沖縄県で1台の自作キャンピングカーを制作をして、今年の夏にレンタカーとして稼働させるというプロジェクトを行っています。
僕が日本一周で沖縄県に行った際、SUPやカヤックなどのマリンスポーツを楽しんだり、自然のそばでキャンプをしたり、車中泊をして起きた瞬間に海に飛び込んでみたりしたんですが、沖縄ならではのバンライフにとても魅力的を感じました。
そんな沖縄でのバンライフを多くの方にも体験してもらいたいと思って、沖縄に住む友達の内装屋さんに相談していたら、バンが手に入ったと連絡があり、5月から内装の施工に入りました。
このプロジェクトのコンセプトは、「皆さんと1か月かけてバンを完成していくストーリーを届ける」ということです。
制作資金はクラウドファンディングで募らせていただき、SNSを活用して皆さんの意見を取り入れながら、夢のキャンピングカーを制作をしています。
制作する様子はSNS「Vanboys|ぼくらのなつやすみ」 というアカウントで沖縄県で車をイチからDIY してキャンピングカーをレンタルするまでのストーリーを発信しています。
クラウドファンディングは初めての挑戦だったのですが、公開初日で支援が目標の5%しか達成できず、難しい結果となりました。初日に20%達成しないプロジェクトはおすすめに載らず、達成確率も下がると言われており、正直落ち込みました。
自分の準備不足を反省していますが、落ち込んでいても仕方がないので、認知拡散の仕掛け作りを行い、支援して貰えるようなリターンの追加や魅力をSNSを通して発信していこうと思っています。
ありがたいことに、発信を続けていると動画を見た地元の方々からの応援の声を頂くようになりました。SNS経由では実際にキャンピングカーに使用する材料などを協力してくれる方などもいて、改めて色々な人に応援していただいているなと感じました。
協力してくださる方にも本当に感謝しています。
今後もキャンピングカーレンタルの事業を進めるなかで、皆さんの意見を取り入れ、地元の方に愛されるようなキャンピングカーレンタル事業を行っていきたいと思っています。
みんなの意見を取り入れることにしたのは、乗るのは僕ではなく皆さんだからです。
多くの人は、キャンピングカーをまずレンタルできることを知りません。バンライフの市場を拡大するには、多くの人にまずは認知・体験をしてもらうことだと思います。
僕も、実際に現在のキャラバンになる前は軽自動車での車中泊を体験したことが始まりでした。なのでキャンピングカー業界事態の市場を盛り上げるにはSNS×体験(レンタカー事業)の促進が必要だと考えています。
みんなの意見を取り入れ認知拡大を目指す。僕らのSNSを通して発見し体験まで一連の流れを行なってもらい、キャンピングカー旅の魅力に気づいてもらうことが目的です。
1台目のキャンピングカーレンタルが成功したら、また1台ずつ増やしていき最終的には沖縄で合計9台の違ったコンセプトのキャンピングカーを作ってレンタルしたいとも考えています。
ただ、もっと海外を旅したり、海外バンライフをしてみたいという気持ちもあるので、まだはっきりとは決まっていませんが、これからもバンライフや旅を通して面白い挑戦や、誰かに一歩踏み出すきっかけを与えられるような発信を続けていきたいと思っています。
工場勤務を経て、2020年から自作キャンピングカーの「ニーカーちゃん」で日本一周をしながら動画制作やSNS運用代行の仕事をする。映像での発信を強みとし、YouTubeやInstagramなどで自身の旅やDIYの様子を発信。現在は沖縄で自作キャンピングカーをレンタルするプロジェクトをクラウドファンディングで立ち上げ、成功を目指して奮闘中。