昨今、さまざまなタイプのキャンピングカーが登場し、各地で展示イベントが開かれて試乗ができたり、カーシェアでのキャンピングカー旅が可能になりました。かつては手の届かない「特別な乗り物」というイメージをもたれがちだったキャンピングカーですが、今では身近に見かけることも多くなりました。
今日ご紹介するのは、「高級キャンピングカー」といわれる車たち。
長期滞在可能な優れた機能やデザイン性豊かな見た目で、魅力がいっぱいです。
高級キャンピングカーの魅力と種類に加え、国内外の有名なキャンピングカーを載せていますので、ぜひ写真と一緒にお楽しみください。
数あるキャンピングカーの中からあえて高級なものを選ぶことには、以下のような魅力があります。
①快適に過ごすための設備が整えられている
②豪華な内装や家具によって非日常的な空間が味わえる
それぞれ具体的に見ていきましょう。
高級キャンピングカーには、車内で快適に過ごすために多くの設備が整えられています。
コンロやシンク、冷蔵庫や電子レンジなどが揃ったキッチンは、料理好きのキャンパーにとっては嬉しいものです。
小型のキャンピングカーにもコンロなどは備え付けられていますが、スペースが狭く作業がしやすいとはいい難い…!
その点、高級キャンピングカーには、2口以上あるコンロや、収納力に優れた大きな冷蔵庫も完備。
また冷暖房どちらにも対応可能なエアコンも設置されており、夏の暑さに苦しむことも、冬の寒さに凍えることもなく快適な眠りにつけます。
そして大きなベッドが設置されていることも、高級キャンピングカーの醍醐味です。
小さなキャンピングカーでは、座席を展開するなどしてベッドを組み立てることもありますが、高級キャンピングカーであればベッドスペースが常設されています。
ほかにもシャワールームやトイレもあるため、キャンピングカーにいながら自宅にいるときと変わりない時間が過ごせるでしょう。
高級キャンピングカーのもうひとつの大きな魅力は、内装や家具の豪華さです。
種類によっては、まるで高級ホテルのような贅沢な空間が味わえます。
大理石で埋め尽くされた床や、高級レザーを使用したソファーに囲まれると、キャンピングカーの中にいることをつい忘れてしまいそうです。
洗練されたデザインが光るインテリアの数々によって、高級キャンピングカーの車内は隅々までこだわり抜かれています。
その価格が億を超えるものともなれば、まさにタイヤの上の豪邸といえるかも…!
高級キャンピングカーにはいくつか種類があります。
今回は主なものとして、
①フルコン/セミフルコン
②キャブコン
③バンコン
の3つのタイプについての解説です。
フルコンバージョン。通称フルコンは、エンジンなどを除いて一から製造されたオリジナルのキャンピングカーです。
車体は大きいものが多く、車内の設計もキャンピングカーとして使いやすいようこだわって作られており、その分価格も高く設定されています。
フルコンに近い種類で、セミフルコンと呼ばれるものもあります。
セミフルコンは、バスをベースに作られている点でフルコンとは異なり、エンジンや駆動系はバスに使用されているものをそのまま残していることが特徴。
フルコンもセミフルコンも、シャワールームやエアコンを設置するなどして車内を自由にカスタマイズできます。
自宅にいるかのような空間を創り出すことも可能なため、長期でキャンプに出かけるかたにはおすすめのタイプです。
キャブコンは、キャブコンバージョンの略で、トラックをベースとして作られたキャンピングカーです。
トラックのキャブ(運転席)部分が残され、荷台にあたるところを改造してキャンピングカーにしています。
日本でキャンピングカーと聞いて多くのかたが想像するものが、このキャブコンです。
ベースがトラックのため比較的車体も大きく、車内の広さも十分確保できます。
フルコンやセミフルコンよりも手頃な価格でキャンピングカーを手に入れたいかた向けのタイプです。
バンコンバージョン、いわゆるバンコンは、名前のとおりバンの内装を改造したキャンピングカーです。
ハイエースやキャラバンなどがベースの車両として使われているため、バンコンの運転のしやすさはフルコンやキャブコンよりも優位。
海外に比べて狭い道の多い日本において、キャンピングカーの中ではある程度小回りの利くバンコンが高い人気を誇っています。
見た目は普通の車と変わらないため街中でも気軽に走行できるので、初心者のかたにもおすすめです。
国内外に存在する高級キャンピングカーの中から、この記事では特に選りすぐりの高級車を3つピックアップ。
1.Marchi Mobileの『eleMMent palazzo Superior』
2.Volkner Mobilの『Performance』
3.フィールドライフの『シリウス』
これらのバラエティーに富んだ外観や性能を目の当たりにすると、高級キャンピングカーに対する夢やロマンが広がっていくことでしょう。
オーストリアのMarchi Mobile(マルキモービル)社が販売している『eleMMent palazzo Superior(エレメント・パラッツォ・スーペリア)』。
その価格なんと驚愕の3億円超え。世界最高額のキャンピングカーとしても有名です。
全長13.70m×幅2.55m×高さ4mで、車体の総重量は28tにもなります。
外観の丸みを帯びた独特なフォルムが特徴的で、そのデザイン性がほかに類を見ないものとして高く評価されている高級キャンピングカーです。
もちろん車内の広さや豪華さも規格外。
大画面テレビや4mもある大きなソファー、イギリス王室御用達のベッドメーカーが作ったキングサイズのベッドも設置されています。
さらに格納式のスカイラウンジまで取り付けられており、優雅に外の景色を見ながら食事を楽しむことも可能です。
日本でこのキャンピングカーを運転することは現実的ではないですが、海外の高級キャンピングカーにおけるスケールの大きさを感じられますね。
ドイツにあるVolkner Mobil(フォルクナーモービル)という老舗のキャンピングカーメーカーでも、高級車は製造されています。
『Performance(パフォーマンス)』と呼ばれる車種で、お値段は135万ユーロ、日本円でおよそ1億7,000万円です。
スペックは全長12m×幅2.50m×高さ3.85m、車体の総重量は18tとなっています。
この高級キャンピングカーの大きな目玉ポイントは、車の中にもう1台車を収納できること。
にわかには信じがたいですが、キャンピングカーの中央部分にガレージのような広いスペースが設けられているのです。
ここにフェラーリやポルシェなどを乗せて旅先まで行き、現地ではキャンピングカーより乗り回しやすいスポーツカーで移動するというのが海外セレブの楽しみ方。
海外の高級キャンピングカーは、その価格だけではなく発想自体にも驚かされます。
日本でも高級キャンピングカーを販売している会社はいくつかあります。
群馬県にある株式会社フィールドライフでは、『シリウス』という車種が有名です。
車体は全長6.95m×幅2.10m×高さ3.15mで、価格はモデルによって異なりますが、1400万~1700万円で購入できます。
ただしこれはあくまでも本体価格で、エアコンやテレビ、ソーラーパネルなどのオプションを付ければ、最終的には2000万円を超えることもあるでしょう。
『シリウス』は、日本の道路事情や日本人の生活様式に合わせた細かな設計が施されており、国内での使用にはうってつけです。
高級キャンピングカーの魅力と種類、国内外の高級キャンピングカーについて紹介しましたが、考え尽くされた設備や豪華な内装が一番の魅力です。
種類や価格はさまざまで、中には億超えの超高級車も存在しています。
キャンピングカーで気軽にキャンプを楽しむのもいいですが、高級キャンピングカーなら極上の贅沢旅が体験可能。
機会があれば高級キャンピングカーに乗ってみるのも、経験の一つとしてありかもしれないですね。