東京出身、箱根移住歴6年のフリーランスライター・カメラマン。複数のWebメディアにて料理・生活・バンライフ・アウトドア等の記事を執筆中。 夫婦でデザイン・DIYしたバンで「休日バンライフ」(車中泊)を日常的に楽しんでいます。
キャンピングカーでのおでかけやバンライフではかかせない「食事」、みなさんはいつもどうされていますか?
「基本的には外食で済ませている」という方もいる一方で、節約旅をしている方や日々車で生活をしているバンライファーは毎日外食というわけにもいかず、「できるだけ車内で調理をし、車内で食事をとっている」という自炊派の方も多くいらっしゃると思います。
自炊をしている方からは「狭い車内での調理も大変なのでいつも簡単に済ませている」「盛り付けまでは考えていられない」という声も聞こえてきます。
今回「せっかくならキャンピングカーのなかでおしゃれな食事を作り、バンライフのイメージに合ったこだわりある食事風景を撮りたい!」ということで、VANLIFE JAPANライターのむっちゃんから「映える食事にするためのアドバイスが欲しい」と料理・盛り付け・撮影監修の依頼をいただきました。
そこで筆者は、むっちゃんに調理した"いつもの朝食"の写真を送ってもらった後、その写真を元にさまざまな観点から「おしゃれな車中飯」のためにアドバイスを実行!
そのアドバイスをもとに、再度調理・盛り付け・撮影に挑戦したむっちゃんの記事は以下からチェックしてみてください!
こちらの記事では、実際にむっちゃんにアドバイスした「彩り」についてのお話や、見映え良いテーブルに仕上げることができるおすすめアイテムをご紹介していきたいと思います。
記事の最後では「フード撮影の際に押さえておきたい簡単なポイント」も解説していますので、気になる方はぜひ最後までチェックしてみてください。
こちらが、今回アドバイスの際にお送りした見本写真です。文字だけのアドバイスではわかりにくいと考えたため、盛り付けから撮影まで含めて完成の状態を写真で一度お送りしました。
ぜひ、むっちゃんが送ってきてくれたいつもの食事の写真を見ていただいてから(上記の記事参照)、こちらの写真と比較してみてください。
むっちゃんからの料理写真のメニューは、ごはん・みそ汁・アスパラソテー・卵焼き・ウインナーソテーでした。
具体的なアドバイス内容としては、以下の3つ。
1.カフェっぽくワンプレートに盛り付けるため、ごはん→おにぎりに変更
2.ウインナーに切れ目を入れる、アスパラを3分割にカットする等の調理の変更(見映えが良くなります)
3.色合いを良くするために大葉とプチトマトをプラスする
また、今回は「和食の朝食」というリクエストがあったため、ケチャップやマヨネーズなどソース類をプラスせず、調理時に食材に味付けをして「そのまま食べておいしい状態」で、メニュー変更と盛り付けをお願いしました。
ケチャップ等のソース類をプラスすれば、食材を追加するよりも手軽にお皿に彩りをプラスすることができます。ですが、鮮やかな色合いのソースは洋食のイメージが強く、せっかく和の食材を揃えてもできあがりが「洋食」になってしまいます。
また、和のソース(照り焼きソースやおろしソース等)では色味が茶色くなりがちで彩りをプラスすることができず、さらに汁気が出ることで、一緒に盛り付ける他の食材にもソースがつく(味が変わってしまう)という心配がありました。
今回は、料理や盛り付けの初心者さんでも取り入れやすいように「パパッと手軽におしゃれに盛り付ける」というテーマのアドバイスだったこともあり、ソース類は盛り付けの際に食材のどの部分にかける(のせる)のか、他の食材に触れないように盛り付けるにはどうしたら良いのか、といった点をいきなりアドバイス通りにこなすのは難易度が高いと判断。
ソース類は無しにして、彩りとして追加しやすい食材をプラスしてもらうことにしました。
では食材はどんなものをプラスしたら良いのでしょうか。色合いと手軽さの観点からチョイスした、おすすめの食材を以下でご紹介します。
テーブルやお皿の上を華やかにするために1番手軽なのは、「赤・緑・黄」の3色の食材をすべて取り入れること。この3カラーがお皿の中にすべてあることで、地味になりがちなメニューを色鮮やかにすることができます。これは車中飯やおうちごはんの時だけでなく、お弁当を作る際にも有効なので覚えておくととても便利です。
具体的におすすめできる食材としては、以下のようなものがあげられます。
赤:プチトマト・赤パプリカ・ラディッシュ・にんじん・いちご
緑:アスパラ・ブロッコリー・いんげん・きゅうり・そら豆・絹さや・青ネギ
黄色:黄パプリカ・とうもろこし・たまご・菜花・レモン
無理せずそのとき手に入る食材で大丈夫ですので、ぜひ赤・緑・黄色の3色が同じテーブル(お皿)に乗るよう、意識してみてください。
その他には、手軽に持ち運べて車内に常備可能な食材がおすすめ。用意しておくと料理に変化をもたせたり、色味を追加できたりなど、料理・盛り付けの面で大きく役立ちます。
筆者のおすすめは、白ゴマ・とうがらし・乾燥ねぎ・梅干し・ふりかけなど。どれも常温で保存が可能で、小さめの容器や保存袋にいれて持ち運ぶことができますよ。
ふりかけや白ゴマがごはんに混ざっていたり、おかずやみそ汁にネギをふりかけたりするだけで、さみしくなりがちなお皿の上の料理を見映え良く、風味よく仕上げることが可能になります。
特に梅干しはそのまま出すだけでなく、種を外して軽くたたき、ごはんに混ぜ込むときれいな色合いのおいしいごはんになります。白いごはんに色味と塩分を一度にいれることができるだけでなく、食中毒を防止することも!かなり優秀な食材といえますね。
ここからは、車内に置いておいても邪魔にならない&あまりスペースを取らずに持ち運べる「テーブルコーディネートにおすすめのアイテム」を2つほどご紹介します。
小さくて持ち運びの際に場所を取らない「箸置き」や「カトラリーレスト」。テーブルスタイリングの際にあるとテーブルの上を華やかにしたり、引き締めることが可能になります。
シンプルなデザインならどんな料理にも合わせてもOK!花など季節感のあるデザインの箸置きを用意すれば、テーブルの上をパッと華やかにすることもできますよ。
持ち運びの際は布巾など布に包んでから保存容器にいれておくと割れる心配もなく、使用後そのまま布巾に包んで持ち帰ることができとても便利です。
食器類はかさばるため、車内にいくつも積んで持ち運ぶことは難しいですよね。お皿がシンプルなものでも、色合いの良いランチョンマットやテーブルクロスを用意することで、明るく雰囲気の良いテーブルに仕上げることができます。
最初はベージュやピンク・黄色など暖色&薄い色合い+無地のものを用意しておくと失敗が少ないです。テーブルコーディネートに慣れてきたら、お好みの色合い・柄のものを選んでOK。
ランチョンマットを使う際のポイントは、テーブルの上をごちゃっとうるさくさせないこと。
色が濃い柄物のランチョンマットには無地のお皿を合わせます。反対に色柄が入っているお皿を使う場合は、無地で色が薄めのランチョンマットを使いましょう。
そうすることで、色柄が入りすぎたうるさすぎるテーブルにならず、上品で素敵なテーブルコーディネートにすることができますよ。
最後に、フードフォトを撮影する際のポイントをちょっとだけご紹介!
まずは水平垂直を意識し、料理が画面の中で傾いていない状態で撮影をすること。スマートフォンなどにはグリッド線といって、写真撮影の際に縦と横のグリッド線を表示することができます。カメラアプリの設定からグリッド線をオンにしておくと、水平垂直を取りやすくなります。
また、1番見せたい料理にしっかりとピントを合わせましょう。せっかく撮影しても、料理以外の場所にピントがあっていて料理がボケている、といった状況ではもったいないですよね。
最後に、今回アドバイスをした朝食や昼食時の撮影の明るさについてです。
撮影の際には写真全体をできるだけ明るくして撮影しましょう。朝は朝の青白い光が入るとさわやかな朝らしい写真に仕上がります。また昼食なら強い光の中で撮影が可能になるため、特に天気の良い日なら食材のすべてに光がまわり、とてもおいしそうに撮影することができます。
撮影の際はできるだけ車内のライトは消して。窓の近くに料理を並べて自然光で撮影することで、立体感のあるおいしい食事風景を撮影することが可能です。さらに窓を料理の右側か左側に位置させるよう意識すると良いでしょう。
その際どうしても写真が暗くなってしまう場合は、カメラの露出を少し上げてみましょう。スマートフォンでも撮影の際に明るさを変えることができます。
例えばiPhoneなら、カメラアプリを立ち上げると、ピントを合わせるための四角の部分に「太陽マーク」が出てくると思います。一度画面をタップしてピントを合わせたら、再度画面をタップ。そのまま指を離さず上へゆっくり指先を動かしてみてください。
太陽マークが少しずつ上にずれていき、画面が明るくなると思います。
この際、あまり明るくしすぎると太陽光が当たっている部分が白飛び(真っ白に)なってしまうため、明るくしすぎず、白飛びしないようにだけ注意してくださいね。
一眼レフやミラーレスなどのカメラで撮影する場合は、JPEGではなくRAWで撮影するのがおすすめです。撮影後Lightroomなどの編集アプリで明るさを変更(露出やシャドウを上げる)することで、画質が悪くならず滑らかで自然な明るい写真に仕上げることができます。
今回記事作成の際に、VANLIFE JAPANのライターむっちゃんに送っていただいた「いつのも食事写真」をもとに、できるだけ簡単に取り入れられる要素をいくつかアドバイスをさせていただきました。
アドバイス後の感想として「見映えが良いとおいしく感じる」と言っていただき、「見た目がちょっと良くなることで味わいも違ってくる」ということを実際に体験してもらえたことはとても嬉しいことでした。
食事は1人でも2人でも、たくさんの人と一緒でも、「楽しく食べること」が、おいしくいただくための1番のスパイスだと思っています。その「楽しい」要素のひとつとして、スタイリングや盛り付けを少しだけがんばってみてくださいね!
東京出身、箱根移住歴6年のフリーランスライター・カメラマン。複数のWebメディアにて料理・生活・バンライフ・アウトドア等の記事を執筆中。 夫婦でデザイン・DIYしたバンで「休日バンライフ」(車中泊)を日常的に楽しんでいます。